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フォレックス・ディーラー物語 |
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Forex Dealer Stories |
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「人が、誰かに相談するときって、その人がどう答えるのか、だいたいわかってるんだよ。
相談する相手を選んでいるからね。
わかった上で、そう言ってもらいたいんだよな。」
「・・・・・。」
「目の前に、崖があって、それを飛び越えないと、向こう側へ行けない。
『飛べるだろうか?』
不安なんだよ。
だから、誰かに、『飛べるよ』って言ってほしいんだ。」
「・・・・・。」
「この会社辞めて、オリンピックに挑戦しろよ。
仮に、失敗しても、やるだけ、やったら、悔いが残らないだろう?
このまま、ここに残って、仕事を続けても、『ああ、あの時、どうして挑戦しなかったんだろう』って、後で必ず悔やむことになるぜ。」
「・・・・・。」
「オリンピックだぜぇ・・・・・。
普通の人は、出たくたって出られないんだ。
オリンピックかぁ・・・・・。 すごいなぁ・・・・・。
何の種目でもいいから、俺も出たいなぁ・・・・・。
まだ、次のオリンピックまで、時間はあるんだろう?」
「はい。 次は1992年です。」
「俺、陰ながら応援するよ。 小早川がオリンピックに出場できるように。
選手に選ばれれば、新聞に発表になるんだろう?」
「はい・・・・・。」
「その頃になったら、新聞を良く見て、小早川の名前を探すよ。」
小早川は、翌週に退社の手続きを取って、すぐに京都に行ってしまった。
普通は辞める際に、2ヶ月ほど引継ぎやら何やらの期間があるのだが、小早川の場合は、人事部も特別な計らいをしたようだ。
時間が取れないので、送別会もなかった。
小早川が、今日で終わりという日に、俺のところへ来て、一言か二言かの挨拶をしていった。
1991年ごろから、俺は、新聞のスポーツ欄を注意深く読むようにしていた。特にオリンピック選手の選考とか、ボート関連のニュースには気を付けていたのだが、1992年のオリンピックが終わるまで、小早川の名前は新聞に載らなかった。
代表選手に選ばれれば、きっと俺にも連絡をしてくれたのだろう。
残念ながら、連絡は無かった。
でも、きっと小早川は後悔していない、と俺は信じている。
どうしているのかなぁ・・・・・。 元気かなぁ? 今は何をしているんだろう?
『小早川』くん、このホームページに気が付いたら、メールでも送ってくれよ。
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《了》
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