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外国為替の基本と
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落ち葉
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フォレックス・ディーラー物語
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Forex Dealer Stories


ブラック・マンデー
Black Monday   No.25

 月曜日のダウ・ジョーンズは完全なクラシュだった。

 「売り」が「売り」を呼び、止まる気配がない。


 普段は、ダウ・ジョーンズのレートはチャートを配信している「テレトラック」で見ているのだが、あまりの大暴落でシステムが壊れた。


 一日の値幅が大きすぎて、設定してある画面に収まらなくなったのだ。

 最後のところが「一本の細い縦線」になって、カーソルが画面の右下で点滅している。

 システムが止まっているのは、画面の左上に表示されているダウ・ジョーンズのレートが高いままで、変わらないからすぐわかる。


 このとき「テレトラック」は迅速に対応して、システムが壊れてから30分程度で修復するのだが、その30分の間に、ダウはさらに暴落しており、修復されたシステムから、10分程でまたレートが画面の下限からはみ出した。


 さっきと、同じ状態になっている。最後のところが「一本の細い縦線」になってカーソルが、画面の右下で点滅しているのだ。



 この日「テレトラック」のシステムは3回ほど壊れた。

 システムを修復するのにも時間がかかる。

 一日で3回壊れたということは、事実上、この日に、このシステムは役に立たなかったということだ。



 この日一日はダウ・ジョーンズのレートを知りたければ、取引所のブースに電話して、直接、教えてもらうしかなかった。


 幸いに、トレジャリー・ボンドの取引をしている米系証券会社が応対してくれた。

 エイドリアンが電話をつなぎながら、ダウ・ジョーンズがいくらになったと叫んでいる。 止まることを忘れたように暴落した。


 後に、この日が、 『ブラック・マンデー』 と呼ばれるようになる。



 蛇足ながら、誰も、当日に、そんなことを、考えている余裕はなかった。



 俺も、それどころでは、なかった。

 ワン・イヤー・デポも急落したのだ。

 いきなり9and1/4(9.25%)がオファーになり、9パーセントが『出会い』だした。先週10パーセントが『出会って』いるのだ。1パーセントの急落だ。

 もう、すべてのマーケットがパニックになっている。


 【ドサクサに紛れて、少し『利食って』おいた方が良さそうだ。

 トータルで、15000本(150億ドル)以上は『出して』いる。

 すでに毎日の『実現益』で受け取った『利益』があるのだから、いままでに『出した』アベレージ・レートで『取れば』、『含み損』が帳消しになって、受け取った『実現益』だけが残ることになる。

 7.5%から『出し始めた』。

 最後に『出した』のは9.75%あたりだけれど、9%に乗ってからは、俺はあまり積極的に『出した』覚えがない。

 アベレージ・レートは8.5%くらいかなぁ・・・・・。】

 エイドリアンに頼んで、正確な加重平均レートを記録してあるデータをプリントしてもらった。


 エイドリアンは今日一日、三面六臂の大活躍だ。 感謝してます。



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