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 ファースト・ディール
 The First Deal  No.27

 「だって、考えてみろよ。

 ハチマルを抜けて上に行くのがわかってるんだったら、ハチマルを買って、その上で売れば利益になるわけだろう?

 逆に、ハチマルを抜けないで、下がるのがわかってるなら、ハチマルを売って、その下を買い戻せば勝てる、ってことだろう?

 ハチマルを抜けるのか抜けないのか、事前にわかっていれば、いくらでも儲けられる。

 だから、本当に誰にもわからないんだよ。

 それで、『抜けるのか抜けないのか』の『博打(ばくち)』をしてるのさ。

 わからないから、みんな売ってみたり、買ってみたりしているんだな。

 わからないから、何もしないで、見てるだけの奴も多いんだ。
 そういう奴は、怖くて手が出ないのさ。

 梅田君は、わからないなりにやってるじゃないか。
 それでいいんだよ。」

 「・・・・。」

 「マーケットを知らない人は、我々が何かしらの情報に基づいて、売ったり買ったりしているんだ、と思ってるのさ。

 『経済』だとか、『分析』だとか、やってるんだろうと、勝手に想像している。

 もちろんそういったこともやるし、大事だけど、マーケットの動きを見て、上がりそうだとか、下がりそうだとか、そういった感覚の方が当たるね。」

 「・・・・・。」

 「頭で考えると、その考えに縛られて、身動きが取れなくなっちゃうんだ。
 切れなくなっちゃうんだよ。」

 「・・・・・。」

 「失敗して『損』が出たら、切らなくちゃならないだろ?

 理論で考えて、こうなるはずだ、とか思ってると、これは『相場が間違っているんじゃないか?』って判断するんだな。

 そうすると、切らない。

 切らないとますます『損失』が大きくなるのさ。

 『株』とか、『為替』とかで、何百億円もの大きな損が出て、ニュースになるじゃないか?

 だいたい、そういった『損失』も最初はそんなに大きくはないんだよ。

 理論や理屈で考えて切らない。

 『損』が出ているってことは、すでにその考え方が誤っているんだ、とは認めないんだな、そういう状況になると。

 切れないでいるうちに、『相場』がますます『アゲインスト』に振れちゃって、『損』が大きく膨らむんだよ。

 そうなると、今度は『損した金額』が大きすぎて切れない。

 追い込まれて、堂々巡りになっちゃうんだな・・・・。」

 「・・・・・。」


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第7話 ファースト・ディール
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